コーチングと言うのは目的思考の質問をクライアントに投げかける事で、
クライアントが結果を出すことを助ける手法です。
その「質問」にはとても気を使っているのですが、それはなぜか?
質問には相手を追い込む事も、行動をブロックすることもできてしまうから
どうして「質問」がそんな事をしてしまうのか?
脳の取り扱い説明書”NLP”からみたメカニズムを解説します。
脳は空白を埋めたがる
脳は、質問を投げると、毎秒、A4用紙約30ページ分を検索し、答えを探そうとする機能がある。
~引用:NLP-JAPAN ラーニングセンター NLPテキストより~
質問が飛んで来ると、あなたが望まなくてもあなたの脳は(無意識で)答えを探そうとします。
それは経験や記憶だけでなく、周りの環境からも答えを探そうと機能していきます。
例えば、あなたが車やノートパソコンの購入を考えている時。
特定のモデルが既に候補に上がっていて、あとは購入を決断するかどうかだけ。の状況です。
外を歩いていると、そのモデルや対抗モデルの姿が良く目に入りませんか?
例えば、あなたが髪型を変えた時。
同じ髪型の人が良く目に入ること有りませんでしたか?
如何でしょうか?
この文章も既に質問を投げかけているので、色々な状況が浮かんできた方もいるのでは無いでしょうか。
ネガティブな質問も埋めてしまう
脳が無意識(勝手)に答えを探してしまう。空白を埋めてしまうという事は少し実感頂けたでしょうか?
ポジティブ(目的思考)な質問であれば、答え見つけて欲しいですよね?
- 今度の企画会議で通る画期的なプロジェクトとは?
- 年収を倍にするために必要な事は?
- 時間をもっと有効に使うために何を変えるべきか?
とかね。
ただ、脳にはポジティブとかネガティブとかは区別できません。
質問が来れば答えを探します。空白は埋めます。
だから、こんな質問も答えを探し出してしまいます。
(脳が答えに紐付けたといった方が良いかもしれません)
- なんでこんな事もできないの?
- どうしてあいつはできて、自分はできない?
これらの質問は全て「できない理由・原因」を探し出します。
そして、脳はそれを納得し「だからできない」としてしまいます。
原因が見つかったら直るんでは?
ネガティブな質問と表現しましたが、原因追求型の質問と言いましょう。
「なんで~?」「どうして~?」「なぜ~?」
は原因を見つける質問です。
物作りの業種では”なぜなぜ分析”が一般的ですが、
これも原因を探す手法で、「なんで?」「なぜ?」を繰り返します。
システムや機械なんかは根本原因を探して対応する事で、再発を防ぐのを目的に導入されています。
これを人に対して使うと、ものすごく追い込みます。
A:なんでここの数値間違えてるの?
B:すみません。メモの数値と打ち間違えました。
A:なんで打ち間違えるの?
B:いそいでいて・・・時間が無くて・・・
A:なんで時間なくなるの?
B:やることの整理ができてなくて・・・
A:なんでタスクの整理ができてないの?
B:・・・
根本原因なんて探したら「私だから」になるのでダメです。
言葉に出てこなくても、無意識で答えを探そうとしてしまうので質問しない。
「私だからできない」となってしまったら、
「私」でいる以上できない事は脳の中で正しい事になります。
こんな質問を投げかけられたら、ものすごい追い込まれるか、いつまでもできないままのどちらかでしかいられません。
職場で、家庭で使っていませんか?
質問が相手を追い込んだり、結果を出す事を止めるブロックを作り出す事についてお話させて頂きました。
私がネガティブな質問といった、原因追求型の質問。
職場の中で、家庭の中で、または自分自身に使っていませんか?
気づく事ができれば、変える事はできます。
ただ、1人では気づきにくい事ではあります。
さてどうしましょうか?
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