オンライン技術研修のデメリット解消を考える

前回、オンライン技術研修のメリット・デメリットを挙げていきました。

今回はデメリットによって起こる(と思われる問題点)と、
デメリット(問題)の解決案を考えていこうと思います。

デメリットをおさらい

  1. オン/オフの境界が曖昧
  2. 機器の事前準備
  3. 機器トラブルへの対応
  4. 受信環境の不統一
  5. 音量の不統一
  6. 画面切り替え操作が煩雑
  7. 見えない部分の増加
  8. オフ時間での交流の減少

発生しうる問題

オン/オフの境界が曖昧

自宅(自室)で研修の開始と終了を迎えるので、明確にオン・オフの切り替わりポイントが無い。
研修開始と共に仕事モードに入りにくかったり、
研修が終わっても緊張モードが解けなかったりする。
研修に集中しにくくなることや、緊張が続くことで疲労が抜けにくくなる。

機器の事前準備

機器を各個人で準備する必要がある場合について書く。
WEBカメラ付きのノートPCとヘッドセットがあればOKなのだが、
PC知識がある程度ないと OS、スペックなどを合わせるのは難しい。
スペック不足で研修内容が実施できなくなるとリカバリーが厳しいですね。

機器トラブル対応

実機を直接見られずこちらもリモート対応なので、
トラブル発生側も対応側もPC知識がないとトラブル解決に時間が掛かる。
機器が統一されていないと、これまた時間が掛かってしまう。
トラブル対応で研修から離れる時間ができてしまう。

受信環境の不統一

機器と似ているがこちらはネットワーク。
帯域が不足していると映像・音声の送受信が乱れてしまう。
研修内容(講師指示など)が見えない、聞こえない時間がこちらもできてしまう。

音量の不統一

Zoom環境での話。
各自のマイクボリュームが均一にならない。
一人の音声を基準にスピーカー調整したら、一人の音声は聞こえない。
別の一人の音声は音割れするくらい大きい。なんてこともある。

画面切り替え操作が煩雑

技術研修で、各受講者もPC操作をしてプログラミングコードを打ち込む必要がある。
1画面しかないと、講師画面(Zoom画面)と自PCの開発環境を頻繁に切り替えが必要。

見えない部分の増加

表情だけならカメラONにしてもらえば複数人でも見られるのだが、
PC画面は画面共有している一人だけしか見られないし、
キーボードやマウス操作はPC画面から推測するしかない。
ノートやメモ書きなんかのアナログな部分はヒアリングしないとわからない。

ブレイクアウトルームを使ってのグループワークに入ってしまうと、
他のグループの状況が分からないというのもある。

オフ時間での交流の減少

10分~15分の休憩時間や、昼休憩時間での交流が少なくなる。
SNSなどで交流はあるかもしれないが、雑談・会話が減る。

デメリット解消を考える

オンオフの切り替えを明示的に作る

集合研修の時は通勤時間があり、場所が変わるといったスイッチがあった。
リモートの場合はそれがなく、生活の場が研修会場になってしまう。
研修中(仕事中)の服装を変えるとか、研修中だけBGMを流すといった変化を作るのが良いだろう。
研修の開始と終了時に決まった挨拶を発声するのも良いだろう。

BGMを流す場合、好みの音楽を流すというよりは、
日常耳にすることが少ない音楽が良い。
BGMは考えることが多いので服装を変える事と、挨拶がやりやすいではないだろうか。

機器は会社貸与

スペック不足、トラブル対応を考えるとPCは会社から同じ機種を貸与がベスト。
ヘッドセットは何機種がおすすめをピックアップして、各自に準備してもらう。
ノートPCについているスピーカーとマイクでも最低限の環境は出来上がっているが、
音声が聞こえにくいトラブル回避や、音環境の二重化も兼ねてヘッドセットは準備しよう。

受信不良・音声不良は気軽にフィードバック

研修の最初期に、見えない・聞こえない・途切れたなどの
フィードバックは気軽にできる環境作りをすること。
録画視聴や画面キャプチャーの共有なども可能な場合は実施する。

講師・運営側が複数人話す場面があるなら、
事前にボリューム合わせをしておくと聞き手側に優しい。

最低2画面環境

ノートPC1画面は作業スペースが不足する。
モバイルディスプレイでも良し、自宅にある液晶TVを外部ディスプレイに使えるなら使う。
会社貸与で外部ディスプレイまで用意してくれると最高ではあるが、
受講者側もモバイルディスプレイの購入とか、液晶TVを使うくらいは投資を考えてほしい。

コミュニケーションは対面よりも多めを意識する

見えない部分が増えたり、休憩時の雑談が減ったりするので、
「意識してコミュニケーションをとる」くらいの意気込みがちょうど良い。

全体での会話は難しいので、
小グループでのワーク時間を対面時よりも多めに渡して、
会話できる時間を確保するのが良さそうですね。

前回から、技術研修をオンラインで実施してみて感じた
メリット・デメリットとデメリット(問題)の解消案を書いてきました。
皆さんがオンライン(テレワーク)で感じたメリット・デメリットや、
解消案などコメントお待ちしています。

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