日大アメフト部の監督とコーチが「指導内容の受け止め方に乖離がある」とか言って
当然のように世間からは納得されていませんね。
会社内の指示伝達でも「言った、言わない」、「もっと察して」とかありますが、
それがスポーツの場で出て、影響が大きかったということでしょうか。
私も会社で「そんなこと言ってない」とか「これは言ったでしょ?」って何度言ったかな。
今回の本はこの問題を「相手の捉え方に問題がある」として、片付ける方にはお薦めできません。
どんな人に合うかと言うと
- コミュニケーションで相手の行動まで責任を持ちたい
- 不快にさせる事無く様々なタイプの人と話しをしたい
こんな事考えている方には良いかと。
ダイレクト出版の書籍なのですが、月刊ビジネス選書でしか扱っていないようです。
フェイク・トークと本物の会話
自分の話に相手が頷いている。会議で決めるべき事が決まった。
しかし、物事は進まず結果が出ない。部下からの信頼がどんどん下がっていると聞く。
これらはこの本では『フェイク・トーク』と呼ばれている。
リーダーに求められるのはこの『フェイク・トーク』では無く、チームとして結束して結果に向かい進むための『本物の会話』なのだと。
会話なので、コミュニケーション・スキルを知っている方には新しい情報は少ないかもしれないです。
それをスキル・技術として知っている・実践しているのでは無くて、意図と目的を明確に実践していれば『本物の会話』が手に入りますよ。
破滅する会話とまとまる会話
『本物の会話』のためのスキルとして”質問”すると言うのがあります。
カウンセリング・コーチングにおいても重要な”質問”ですね。
“質問”するのは良いのだけれど、闇雲に引っかかった事を聞いていたのでは、その会話が破滅に向かっているのか、それともまとまるのかわからなくなります。
会話の当事者として聴きながら、客観的に会話が上昇スパイラル(まとまり)に乗っているのか、それとも下降スパイラル(破滅)に乗っているのか。観察することと、方向を決めることが『本物の会話』で実現できます。
場面におけるスタイル
プライベートの場では、話しがしやすいのに、なんでこの人仕事の場だとこんなにも話しづらいんだ?
そんな疑問に”交流スタイル”というワードで答えてくれました。
交流スタイルは、場(コンテクスト)によって変わるもので、4つのスタイルが出ていました。
- 始動者
- 発見者
- 相互理解者
- 構築者
どのタイプが最高とかはありませんが、相手の言動から交流スタイルを推量して、そのスタイルに不快感を与えない言動で会話しましょう。となっています。
とにかく信頼
私の目に良く止まった言葉が『信頼性』でした。
相手に敬意を持って接する事で、相手が信頼してくれる。
相手に敬意を持ってコミュニケーション・スキルを使う事で相手が信頼してくれる。
言った事を実行する事で、相手が信頼してくれる。
うーん、前こんな上司いました。
言った事やらずに、最後人に押しつけて手柄とってるので、皆から信頼されていない。
対面での面接時に直で「信頼できません」と言った数少ない人です。
「声を荒げないで!」と声を荒げて言われた時、その場の人間は閉口するしかったです。
知っているか?やっているか?
最後、知識というものは知っているだけではほとんど意味がありません。
昔よりも簡単に知識を手に入れる事ができるようになりましたからね。
この本でも、『前進する』ために積極的に人と絡んで、とにかく練習だよと、締められていました。
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