ダイレクト出版の月刊ビジネス選書の会員でして、毎月1~2冊のまだ日本国内に出回っていない本が届きます。
今回(6月)はこの本が届きました。
著者:チャールズ・A・クーンラットさん/リー・ネルソンさん
「闘う組織~社員のやる気を引き出す仕事のゲーム化」
同氏は「スコアをつければ組織は動く」という書籍も出していますが、
こちらも月刊ビジネス選書会員のみ入手可能でした。
マネージャーの仕事は○○を△△に変えることだ
管理職の仕事と言うと、部下の育成・管理や更なる上司との調整、部署間の調整などなど
多岐に渡ります。プレイング・マネージャーになると更に仕事の幅増えますね。
ではマネージャーの仕事って何でしょうか?
仕事の管理?人の管理?何ができていれば仕事ができたと言えるのでしょうか?
この本の中に1つ答えがありました。それは
「マネージャーの仕事はリソースを結果に変えること」
与えられているヒト、モノ、カネなどのリソースを、求められている結果に効率良く変えていくことが仕事。
ただ単純に売上幾ら・利益幾らになりました。だけではなくて
どれだけ少ないリソースを使ってそれを達成していくのかが大事。
そして、ヒトを使う時に最大限能力を発揮してもらおうとすると避けられないのはモチベーションですね。
能力がある人でも、モチベーションが低いとその人は結果を生み出しにくくなります。
だから部下のモチベーションを維持するためにマネージャーはどうするのかを考える必要があるのです。
できることならば、自発的に行動してくれれば良いのにと思うこともありますよね。
仕事のゲーム化
趣味や遊びは誰かに止められても続けてしまいますよね、
上手くやるためにとか結果出すためにトレーニングしたり、やり方を試行錯誤したりする事もあるでしょう。
それらは楽しんでやっていませんか?
「趣味を仕事に」と言っているのではありません。
「仕事を趣味や遊び」と同じように取り組める仕組みを作ってしまいましょう。
と言うのが、この本の大筋です。
楽しんで仕事を進めてもらうために、何でもありにしてしまっては失敗します。
マネージャー(経営陣)がやるべきゲーム化の5つのポイントがこちら
- スコアを付ける
- チーム、個人共に現実的で達成可能な目標を設定する
- フィールド(責任範囲と権限)を的確に設定する
- 常に同じルールで進めていく
- 高頻度でタイムリーなフィードバックを与える
全てのポイントを細かく書くと長くなるので、2つだけ詳細を以下に書きますね。
残りは直接本を手にして確認してください。(私の読書会でテーマに合っていれば持って行きます)
フィールドを的確に設定
野球やサッカーなどのスポーツのゲームでも、ゲームフィールドは決まっていますよね。
サッカーであれば長さ110m 幅75mの長方形で、両端にゴールが置かれ、
ゴールの前にゴールエリア、ペナルティエリアを示す長方形が存在します。
そして、フィールドに出てゲームをできるのは各チーム最大11人、
監督やコーチはフィールドに入れないし、控えの選手もフィールド内の選手と交代でないと中に入れません。
『何を当たり前のことを・・・』と思っているかもしれませんが、
仕事においてもこのようにフィールド(境界)を設定することが大切だと書かれています。
サッカーフィールドのような綺麗な四角のフィールドが。
フィールドは働く場所を示しているのではありません。
責任範囲と権限を表しています。
責任をとるべき領域と責任を取らなくてもよい領域を明確にする。
責任範囲で十分な権限を与える。
権限の重複や越権行為を禁止する。と言ったように。
仕事の場面でこの辺りが曖昧になっていて、従業員のやる気を下げることを経験してきました。
サッカーで言ったらキーパーの責任そのままで、手を使う権限与えられていないとか。
チームを勝たせる責任を負わされた監督には、メンバー決定権や練習メニュー決定権がないような。
見てる方は面白そうですか?やっている方は面白そうですか?
フィードバック
高頻度でタイムリーなフィードバック。
プレイヤーが、今の自分の状態を把握できるように、フィードバックを与えよ。との事です。
驚いたのが”高頻度”のところで、可能であれば毎週フィードバックを与えるために時間をとるべきだ。
と書かれていました。
人事考課などで、半期に1回とか1年に1回のフィードバックはあり得ない。
また、フィードバックは現状の把握と、目標達成のための指針を決めるために必要な情報をしっかりと伝えること。
プレイング・マネージャーには難しい?
フィードバックの頻度や内容。
責任範囲と権限をしっかりと区分けして、越権行為をしない。
一度決めたルールを最後まで変更しない。
プレイング・マネージャーやっていると難しいですかね?
社内のリソースで実現が難しいと思ったら、外部のリソースを活用することをおすすめします。
ムリして社内リソースで進めて、中途半端は仕組みを作ると維持できなくて崩壊し、前より悪くなったりしますからね。
最後は本の内容を覚えるための個人的マインドマップです。
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