社員数10数人の中小企業において、社員教育というのは実践されていないことが多い。
「教育しているよ」という企業でもOJTのみ実践していて、それ以外の教育は行っていないところが多いのではないでしょうか。
社員教育の力を入れる企業はそれによるメリットを享受し、
社員教育を行わない企業はそれによってデメリットを被る。
働く人口が減少していくなか、「人材確保が課題だ」と考える企業においては社員教育は力を入れる施策です。
社員教育を行わないデメリット
- 社員が定着しない
- 問題が放置される
- 組織が崩壊する
- 企業理念が浸透しない
社員が定着しない
新人の2〜3年以内の離職率が高くなったり、戦力になり始めた社員が辞職することが多くなります。
こういった人は自分の成長が見込めないなどを感じて辞めていきます。
社員が定着しないと、仕事の引き継ぎのコストであったり、抜けた分を補う人の補充でさらにコストがかかります。
問題が放置される
文化的な問題点や、行動的な問題があっても是正する文化・風土がないので、放置されます。
ただ問題が放置されるだけでなく、それが広がってしまいます。割れ窓理論ですね。
組織が崩壊する
将来性を見込めないと判断する優秀な人は辞めていき、問題がある文化・社員が残っているのですから、組織として機能するとは思えないですよね。
企業理念が浸透しない
人の入れ替わりが激しく、即戦力の中途採用が多くなると色々な文化を体験してきた人の集まりになるので価値観がバラバラであったりします。
さらに組織として崩壊しているような場合は、企業理念を言葉で伝えてもそれを体現できていないので浸透することは難しいでしょう。
企業理念(経営理念)が浸透していない組織・企業がどのような成果をだせるかは想像にお任せします。
社員教育のメリット
- デメリットの回避。
- 自立・自律した社員が育成される。
- 業績の向上
詳細は割愛します。
社員教育 ≠ OJT
「社員教育はOJTのみで充分」と言っていながらも「社員が育たない」と言っているのであれば教育が充分ではないと言っているようなものですね。
“社員が育たない” = “その社員が悪い”わけではありません。
“社員が育たない” = “育つ環境ではない”ということです。
いくら良質な花の種でも、
栄養のない痩せた土に植えて、
手入れもしないで綺麗に花を咲かせるなんてことはありえません。
OJTを否定するわけではないですが、OJTだけでは不十分なのです。
効果のある社員教育
OJTのみでは不十分であることが多いので、OFF-JTによる社員教育をする必要があります。
OFF-JTで代表的なものは研修になります。
では、どのような内容の研修を行うのが良いのかとなりますが、内容はその組織・企業によって必要なものが違うので一概には言えないです。
ただ、社員教育を行った結果、組織としてどうなりたいのか、企業としてどうなりたいのか、そして社員にどのようになってもらいたいのか、これを決めずにただ研修を行うことは止めておかないと時間とお金の無駄になります。
継続的な研修
一度または数回研修を行って「効果があった」「効果がなかった」と判断して、それ以降の研修を止めてしまうところがあるのですが、社員教育(研修)の目的は何だったのかと疑問に感じます。
一度の研修で、全ての内容ができるようになる人はほとんどいません。社員の成長・組織の成長度合いを把握し研修を行う目的を達成するまで定期的に繰り返し研修を行うことが大切ではないでしょうか?
社員教育は投資
社員教育はコストではなく、投資です。そして社員の人件費も投資です。
投資であれば社員という資産を増やそうと思いませんか?
社員が離れていくことでコストが発生します。
社員が辞めていったときのコストを金額で把握しているところは少ないのではないでしょうか?
コストの金額を把握した時、社員教育に掛かる金額を高いとは思わないことでしょう。
あなたはどちらの企業(組織)を作りたいですか?
- 多くのコストが発生する企業(組織)
- 多くの投資を行う企業(組織)
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