考えた結果「動かない」という選択

会社内で人をまとめるような立場になると、
部下が自発的に動いてくれると助かるモノです。

そんな中で、こちらの想定とは違う行動をしてくれたり、
まったく動いてくれなかったりするとこんな事も言いたくなります。
「ちょっとは考えて行動してくれよ」

 

そして、ちょっと考えてみました。

 

考えた結果。「動かない」って選択をした可能性あるよね。と。

「動かない」理由は様々

「自発的な行動」というのは会社にとって良いことですよね?
その行動が利益に働くのか、損失に働くのかは状況によりけりですが…
社員がそれぞれの考えによって、判断して「行動」した。と言うのは
状況判断できる人。と捉えられます。

その一方で「行動しない」という判断をして、選択した社員も自発的な行動ですよね?

 

人は持っている情報で、判断して行動することをします。
判断は論理的な理由がある場合もあるし、
無意識での判断もある。
(何か嫌な感じがするとかね)

会社や上司にとって「動く人材」って、
経営者や上司の考えを汲み取って動いてくれる人ですよね。

では、考え、ゴール、ビジョンをしっかりと共有できていますか?
そのゴールを達成する目的、達成しなかった場合のリスクを共有したのでしょうか?

ゴールが無い、方向も決まってなければ動きません

ゴールや方向性と言うものが、無ければ動きようがありません。
こんな状況の人は「考えた結果…動かない」を選択することありますよね。

道に迷った時は、無闇に動かずにその場に待機する方が問題が大きくなりにくい!し。

私も前職の時に
「言われた事しかできない」
状況がありました。

新規パッケージの試作に入った時ですが、
・ターゲットが曖昧
・コンセプトも曖昧
・展開ビジョンも曖昧

と言うホワっとした事だけでスタートしてたプロジェクトで、
とりあえず、ライセンス費用掛からないもので作って、
導入コストを抑える。
後は操作性を良いものにする。
だけ。

誰にとっての操作性?ってなるよね。

聞く度に違う層が返ってくるから、途中から聞く事を止めたよ。

んで、そんな状況でUI設計(画面とかボタンとかのユーザーが触れる部分の設計ね)
が上がってくるんだけど、
ものすごく操作性悪いし、情報の表示もわかりにくかったんだ。
でも、それは私にとってだけかもしれない。と思ってそのまま作った。

作って動くようになったら、
手直しの嵐ですよ。
自分で設計して、自分で操作性悪い。情報がわかりにくい。とか…

個人にとっての損得

やっぱり人なんで、損得ありきで考えますよ。
聖人君子でもないし、
誰からも感謝されずとも自己犠牲の精神でなんでもOK。とは考えてないので。

仕事でもやっぱり見返りは欲しいです。
給料、評価、技術、知識…
何が得られるのか?
何が個人的に優先度が高いのか?

当時のその会社は、評価に個人別の売上を使っていたんですね。
ソフトウェアの設計・開発なので、
売上になるプロジェクトに参加していれば個人の売上上がる。

試作プロジェクトはお客さん居ません。
売るターゲットが曖昧なので、すぐに売れることはありません。
設計がグダグダで完成することはありません。
つまり、このプロジェクトに参加していると個人売上はゼロです。

会社としては先行投資とみているようですが、
失敗するのがわかりきっている泥船です。

2年くらい関わりましたけど、
最後の半年はどうやってこのプロジェクトから離れるか?という思考でした。
当然プロジェクトの成功のために行動なんてしませんでしたね。

個人の考えをちゃんと聴いているのか?

どんなカタチであれ、個人個人は考えて、選択して、行動しています。
行動の中には「何もしない」という行動も含まれています。

これに対して、
「なぜ、(上司にとっての)正解の行動を取らなかったのか?」と
聞く事は簡単です。

簡単ですが、その個人との関係が崩れます。

個人がその『行動』を選択した
意図、目的をちゃんと聴いてあげる事が大切です。

その上で、上司が望んでいた行動を伝え、
「なにがあればこういった判断ができそうか?」
または
「なにが無ければこういった判断ができそうか?」
というコミュニケーションを逐次取る事が大切です。

 

「考えて動けよ!」
と言う前に
『考えた結果”動かない”』に至る原因を解消しているのかな?
でした。

 

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