人はどんな時にやる気を出す(目の前の作業を片付けようとする)かと言う話です。
多くの人は、問題が起こりそうになった時にそれを避けるためにやる気を出します。そして、それとは違うタイミングでやる気をだす人も中にはいます。
同僚の仕事の進め方に「なんでギリギリになって慌ててやるんだ?」と思ったり
「なんで締め切りまで余裕があるのにやっているんだ?」と思ったことありませんか?
その人は、あなたとは別のタイミングでやる気を出すタイプの人なのかもしれません。
そんな人には、あなたがやる気がでる言葉をかけても効果が無いことがあります。
多くの人は問題から逃げたがる
始めにも言っていますが、多くの人は問題が起こりそうになると、それを避けるためにやる気を起こし、行動を始めます。
- 学生時代の夏休みの宿題は終わり際に必死になって進める
- 仕事は締め切りギリギリに終わらせる
- 服が着られなくなったからダイエット
- お金が無くなったから必死で働く
などなど、
「そんなの当然じゃないか」と思うあなたは、こちらの傾向が強いのかもしれませんね。
それに、悪いことではありません。問題を起こすのではなく、起こさないために行動するのですから。
このタイプで生じたモチベーションは、始まりは非常に強いのですが、その強さが長続きすることが少ない。という特徴があります。
例えば、服が着られなくなったことを気にしてダイエットする。で生じたモチベーション。
ダイエットを始める時に大きな目標を立てて、数日はダイエットを頑張ります。
しかし、目標の体重に達する前に「なんでこんな事しているんだろう」という気持ちが芽生えてきて、同時にモチベーションは弱くなっていきます。
そして、自然消滅のようにダイエットは終わりを迎えます。
何かを得るために
問題を避けるためのモチベーションとに対して、何かを得るためのモチベーションもあります。
- 学生時代の夏休みの宿題は、夏休み前半で終わらせる
- 仕事は締め切りに余裕を持って終わらせる
- 着てみたい服が見つかり、それを着こなすためにダイエット
- 誰よりもお金を稼ぐために働く
などなど、
結果として行っている行動は、先ほどの”問題から避けるモチベーション”と同じですが、
何を起点にしているかが違います。
さっきのリストよりもこちらの方が「自分に合うな」と思うあなたは、こちらの傾向が強いのかもしれません。
このタイプで生じたモチベーションは、始まりは弱いこともありますが、目的に近づくほどにその強さが強くなる。という特徴があります。
例えば、着てみたい服が見つかり、それを着こなすためにダイエットする。で生じたモチベーション。
始めた頃は、憧れの服を着ている姿をぼんやりと思い浮かべてダイエットを頑張ります。体重が減ってきて憧れの服を着ている姿がはっきりと思い浮かべられるようになると、更に張り切ってダイエットを頑張ります。
欲しい言葉が違う
『問題から逃げる』タイプと、『何かを得る』タイプは物事を始めるためのきっかけが違う、ということがわかってもらえたでしょうか?
この違うタイプの人に、何か新しい事を始めてもらおうとした場合、違う言葉を掛けてあげたほうがそれぞれがすんなりと始めてくれます。
『問題から逃げる』タイプには、今始めないと起こるであろう問題を説明します。
『何かを得る』タイプには、早く終わらせる事で得られるメリットを説明します。
どちらも一長一短
『問題から逃げる』ため、『何かを得る』ためのモチベーションはどちらも長所・短所があります。
『問題から逃げる』ためのモチベーションは、モチベーションが長続きしない。という短所。
『何かを得る』ためのモチベーションは、目的に近づけないとモチベーションが強くならない。という短所です。
どちらのタイプでもモチベーションを生じさせることができると、物事をやり切る能力が高くなります。
しかし、多くの人は自分がどのタイプなのか、そして同僚はどのタイプなのかはわかりません。
LABプロファイル®によるタイプ分け
『問題から逃げる』ためと『何かを得る』ため、どちらでモチベーションを生じさせるか、は私が学んだLABプロファイル®では、”動機つけの理由のタイプ”と呼ばれ分類されています。
それぞれ”問題回避”と”目的志向”という名前で呼ばれます。
どちらのパターンが良い・悪いというのはありませんが、自分がどの状況ではどんなタイプなのかを理解しておくこと、そして周りの人がどんなタイプなのかを理解しておくことで人との関わりでストレスを感じることが減らせるかもしれません。
LABプロファイル®では、人のパターンを分析する手法と、そのパターンにあった言葉の組み立て方を学ぶことができます。
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